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物流における“トレーサビリティ”とその重要性
こんにちは!株式会社フェイバリットの平です!
毎年この時期は芯まで冷えるような強烈な寒さが続きますね…暦の上ではもう春ですが、まだまだ布団から出られない朝が続きそうです。
先日、スーパーで黒毛和牛の特売を見かけました。サシがとてもきれいで手に取ったのですが、その際ラベルに表示されている個体識別番号が目に留まりました。
個体識別番号は牛トレーサビリティ法で義務付けられ、仔牛が生まれた時に付番され、消費者に届けられるまで管理されている番号です。そこで今回はトレーサビリティの種類や、薬事物流におけるトレーサビリティについて掘り下げてみます。
※トレーサビリティとは
トレーサビリティは、「Trace(追跡)」「Ability(能力)」を組み合わせた造語です。日本語では「追跡可能性」とも呼ばれ、食品や機械部品、医薬品など業界によって定義に多少違いはありますが、製品が“いつ”“どこで”“誰によって”“どのように”取り扱われたかを記録し、必要な時に追跡できるようにすることを指します。
「チェーントレーサビリティ」と「内部トレーサビリティ」
トレーサビリティの中には大きく分けて2種類のトレーサビリティがあります。
「チェーントレーサビリティ」は原材料の生産から加工・製造、卸売り、配送、小売りまで、ユーザーの手元に届くまでの“サプライチェーン(商流や流通経路)”全体を把握することを指します。
身近なところで例えると、食品のラベル表示で“生産者”や“加工者”、“製造日”の確認をすることが出来ます。また、販売者側ではどの商品を誰に販売したかの履歴が残っています。これが「チェーントレーサビリティ」にあたる部分です。
一方、「内部トレーサビリティ」とはチェーントレーサビリティの内、1つの企業や工場など特定の範囲での製品の移動や加工の履歴を必要な時に追跡できるようにすることを指します。
例えば、商品の配送状況を配送業者のHPで検索すると、“集荷店”、“中継店”、“配送店”といった場所の情報と、“持ち出し中”や“着荷済み”、“輸送中”、“配達完了”などの荷物の情報が表示されています。これは配送業者の範囲に特定した「内部トレーサビリティ」と言える部分です。
薬事物流における「トレーサビリティ」
薬事物流におけるにトレーサビリティとは、どのようなものがあるのでしょうか。
私たちフェイバリットではQMS省令やGMP省令に従った手順・記録を残すことを行っており、その記録を一定期間保管しています。
社内の記録だけに焦点を当てると内部トレーサビリティですが、入荷元や出荷先情報を含めるとチェーントレーサビリティとなります。
医薬品の事例を取り上げて詳しくご紹介しましょう。
【入荷検査(検品)】
製品が入荷した際、お客様から頂いた入荷日、製品名、製造ロット№、使用期限、数量等の情報を基に入荷検査を行います。この時、事前にお客様から頂いていた情報と齟齬のある製品や数量違い、輸送中の破損がある場合は不適合品として区別して保管しお客様へ報告します。
内部トレーサビリティはこの入荷がスタートとなり、出荷までの範囲を指します。
【製造】
セット組、ラベル貼付などの製造時にはいつ入荷した製品を使用したか、どの製造ロット№を使用したか等を記録することで、入荷情報と製造作業情報が紐づけられます。
製造完了後は製造販売業者様との取決めに従い、製造所の出荷判定を行います。判定時、取決め内容と合致しないものは逸脱とし、不適合品として区別して保管します。
尚、製造所の出荷判定結果は製造販売業者様へ報告し、後に製造販売業者様による市場への出荷判定が行われます。市場への出荷判定を経て初めて出荷可能の状態となります。
【出庫~出荷】
お客様から出荷先、製品名、製造ロット№、使用期限、数量等の指示をデータで受領し、必要書類を出票し、指示データを基に出庫します。出庫の後は、正しいものが正しい数ピッキングされていることを検品する為、弊社ではピッキング作業と検品作業を別の作業者が行う運用とし、更に検品作業はバーコードリーダーを使用し、商品JANコード、製造ロット№、使用期限を機械で検品することによりヒューマンエラーを排除しています。
また、配送伝票番号を弊社WMSに取り込むことで、“どの製品”“どのロット”が“どのユーザーに”届けられたかを追跡することも可能です。
入荷元情報や出荷先情報を含む全ての工程の記録を紐づけることでチェーントレーサビリティの構築となります。
トレーサビリティの重要性
トレーサビリティが重要視されるきっかけとなったのは2001年のBSE(牛海綿状脳症:狂牛病)問題に端を発する「牛トレーサビリティ法」の制定だと言われております。
同年に当時の薬事法(現:薬機法)が改正され薬事にもトレーサビリティ管理の義務付けが一気に拡大しました。
万が一健康被害などが発生した場合でも、トレーサビリティによって原因や責任の所在、二次被害の恐れのあるユーザーの特定を行うことが可能となりました。
輸入した原料や部品を国内で加工し輸出するなどサプライチェーンのグローバル化は今後も拡大することが予想され、トレーサビリティシステムの範囲も各国の制度に合わせて拡大していくことが今後予想されます。
薬事はもちろん、その他の商材でも物流でお困りごとがございましたら是非一度、弊社へご相談ください。薬事物流のノウハウを活かした課題解決をご提案させていただきます。


